お姫さまがたはお人形のように愛らしい。

今日はお勤め先が60人くらいのお姫さまと90人くらいのお嬢さんをお迎えしました。お嬢さんのうち三分の二は、この三月に「脱 お姫さま宣言」をなさった方々ですが。


私はお姫さまがたの専属お世話係なので、このあいだの卒業式に続いて関係者席みたいなすごく前に座りました。お姫さまがたのお父さまやお母さまは入学式のあいだ中ビデオを回していらっしゃるので、余所見をしたり落ち着きのなさを発揮するわけにもいかず、一時間近く借りてきたねこのように大人しくしていました。ふふふ。
とある先生から「今までは妹が生徒、みたいな感じだっただろうけど、これからは姪が生徒みたいな感じですね」と言われました。なるほど。
ちなみに妹分(笑)のお嬢さんたちからは「中学生は大変ですよー」と脅されていたのですが、今日お会いしたお姫さまたちは記念写真を撮るときに勝手にvサインをして撮りなおしになったり、制服の着方を間違ったりなさってはいましたが、とても良い子たち、という感じでした。はやく仲良くなれるといいなぁ。


制服を着間違っていたお姫さまがたとは「姫、こちらへ」とトイレに誘い込んで一緒にお着替えをしたりしたので、一歩踏み込んだお付き合いの始まり、という感じです。ほほほほほほ。

おひっこし。

住居ではなく職員室の机の。
私は高校三年生から中学一年生への移動なので職員室の対角線をびゅーんと突っ切っての大移動でした。
普通に予定の日にだけ活動しようとしても、机が汚すぎるため、いろんな人にものすごい迷惑をかける! と思って、ながいことかけてちまちま紙類を捨てたり、おやつを消費したりしていただけあって、そんなにほかの方々に迷惑をかけずにお引越しが完了しました。

・・・・・・のはずでした。


「あ。あなたね、その席じゃ出入り口に近すぎて採点とかできないでしょ。そこは非常勤の先生の席にするからあなたは奥に行きなさい」


・・・・・・私だけ明日もお引越しなんです。
なぜかというと引越し先の先生がまだ移動なさっていないからで、だからといって私が勝手にものをどかしたりすると、瞬時に機嫌を損ねてしまいそうな方だからです。そしてその先生は私が移動第二段! に取り掛かろうとしたときにはすでにご帰宅なさっていたからです。きゅー。

ちなみに新しい座席はお隣がアメリカ人だかイギリス人だかの先生です。前年度、留学生にもすべて日本語で接してきた私に、なんという仕打ちか! 

いつのまにか新年度。

いつのまにか新年度ですよ。はぁ。
今年の目標は「くびにならないこと」です。ええ。私にしては冗談ではなく、真剣に掲げるべき目標であります!

お嬢さんたちが華やかに麗しく変身☆ した写真を送ってくれたります。いいだろー。みんななかなかの美人さんなので「変な男の人を招き寄せないようにねー」と話しています。まぁ、招きよせるときは招きよせてしまうんだろうけど。ふふふふふ。

頑張らねばと思いはするけれど、なぜこんなに眠いのか。今日なんか目覚めたら昼の二時でした! 誰か! 優しく効果的に叱ってください! 私はこんなんで明日からの業務に邁進できるのだろうか。

・・・・・・明日の業務はお昼からだって!
わーい。

素敵だった。

生徒さんだったお嬢さんたちが最後の演奏会を開かれました。素敵でしたよ。
私が三月までお世話になっていたお嬢さんたちの揃っての合唱はもう聞けませんが、後輩のお嬢さんたちがまた素敵に成長しているところみたいです。
で、卒業したお嬢さんたちは「私たちは今日が卒業式なんです」と言っておいででした。これから新生活へのお引越しまでの期間に、華やかに麗しく変身して学校に登場なさるのだとか。それもちょっと楽しみ。

いずれみなさまのご近所でも素敵な演奏会が開かれるかもしれませんので、そのときには是非、足をお運びくださいね。

推薦図書

今年の高校生向けの学校推薦図書には、いしいしんじさんの『ぶらんこ乗り』が入っていました。いいおはなしですよね、あれ。
で、どうも私は中学生用の推薦図書を考えなくてはならないらしいのですが、皆様のお知恵を拝借したいです。中学生に読んで欲しい本を思い付かれた方は是非ご一報を。

動物園


「いちばん怖いもんをみたかったんや──好きな人ができたときにこうやって。もしできんかったら一生本物の虎は見られへん。それでもしゃあないと思ってた」


虎は暑さにへたばって、腹這いになっていた。麒麟は炎天に棒立ちになって舌を出していた。金で売り買いされた「商品。」として、死ぬまで生きることを強いられた生物たちである。


お仕事で動物園に行ってきました。
中学生のお嬢さんたちは奇声を上げながら猿と会話したり、喋るオウムと「こんにちは」大会をしたりしていました。
私は高校生のときに上野の動物園でパンダを見て以来の動物園体験でしたが、思ったよりも面白かったです。あらいぐまがかわいかったし。ライオンも愛想がよかったし。虎は仲間がいなくてたった一人でうろうろしてました。頭に黄色いヘルメットを被ったようなオオサイチョウという熱帯の鳥がいたのですが、「神様の失敗作」という異名があるそうです。かわいそうに。

五月にもう一度行くときには、せめて暖かいといいな。


 

オリバー

三月一日まで私の生徒だったお嬢さん方がまたも素敵な音楽会を。
演目はミュージカル「オリバー」 
「オリバー」のお話はハッピーエンドだし、悲しいめそめそするような話ではないのですが、孤児院を追い出されるオリバーの「何処にいるの? 僕のお母さん 何処にあるの? 愛」って歌を聴いて泣きそうになり、「それぞれの才能を活かして自分で自分の仕事を見つける」という台詞に感動し(これはもちろん顧問の先生がお考えになった)アンコールの「ありがとう」という曲で出演したお嬢さん方が泣いているのを見てまた泣きそうになった。私は大丈夫なんでしょうか?

さて。「才能を活かした仕事」ですが、次年度の私には才能でも能力でも処理できないものすごい業務が割り当てられているみたいです。
私だいたい、並外れた方向音痴で、どっかに遊びに行くときもみんなのあとについて行くのでやっとの人間なのに。そんな私にお嬢さん方の遠足を任せるなんて絶対間違ってる。私はもともとみんなで揃ってどっかに行ったり、集団で行事に取り組んだりするの、苦手なのになぁ。その上ほかの人を纏めたり、リーダーシップをとったりするのも避けて通ってきた道なのに生徒会の係りになっちゃうし。図書の係りはまだいいとして、学校のボランティア窓口の係りにもなったし、このずぼらな私に学年からは検定試験の係りと会計の係りが振られたし。
これら事務の仕事だけで私は気絶すると思うのですが、当然そのほかに授業とか朝補講もあるわけで。あれー、私って、そんなに才能豊かだったかなぁ? あははー。

というわけで2006年度の私は「眠っている豊かな才能を開花させる」ことを目標に日々の勤めに励んでいこうと思います。