雛人形もらった。

雛人形については私は悲しい思い出があるのです。
私は小さなころ住んでいたおうちがとてつもなく狭かったせいで、一度も雛人形を飾ってもらったことがなかったのです。田舎のおうちには女の従姉妹全員用の七段飾りがあると聞かされてはいたけれど、見たことなかったし。
小学校の三年生くらいのとき国語の教科書に「戦争中、お米のかたにお雛様を手放してしまった女の子にお母さんが紙雛を作ってくれました」というお話を読んで真っ先に思ったのが「雛人形を飾ってもらってた五年だか六年だかの思い出があるんだからそれでいいじゃない」ということでした。かわいそうな子供ですよね。

そんな私に、今日、学年主任の先生がお菓子屋さんの雛チョコつきお雛様をくださいました。箱を解体して切ったり貼ったりすると内裏雛と女雛が治します雛飾りになるのです。先生本当にありがとうございます。

先生と私は変な苗字連盟なので卒業記念品の印鑑を人一倍ありがたく戴きました。私の苗字はただ変なだけですが、先生の苗字は由緒あるお名前だそうです。「私は、苗字を変えるという目的のためだけに結婚するのもやぶさかではない、と思っています」と言ったら「もっと自分の名前に誇りを持ちなさい」と窘められました。ふふふ。

雛人形を三月三日が過ぎても飾り続けていたら、お嫁にいけなくなるんですよね、先生?