タイタニックなんか目じゃない予感が。

小池真理子さんの『狂王の庭』。
早く先を読みたいけど、読み終わるのが惜しい感じ。
昭和27年、東京国分寺。広大な敷地に全財産を投じてルートヴィヒ二世さながら華麗でシュールな西洋庭園を造った青爾。妹の婚約者である彼に惹きつけられる美しい人妻杳子。

巻頭詩は

  禁色と黄金の想いを
  抑制するがよい、
  瞼を閉じよ
  リラの樹の下で
  そしてふたたび
  真昼の夢に耽るがよい。
 
                (シュテファン・ゲオルゲ 「架空庭園の書」)